Web制作会社と相性が良い、クラウド業務効率化サービス board の紹介のイメージ画像

半月ほど board を使ってみてわりと気に入ったので、今回は具体的な部分のご紹介です。このエントリーが board 導入の参考になれば幸いです。

2016年6月末頃から、請求書作成・見積書発行、クラウド業務効率化サービス「board」を使い始めてまだ1ヶ月にも満たないけど、全体として満足してるので継続して使う予定です。
前回の記事では導入までの経緯をざっくり紹介しただけだったので、今回は board の良かった点やイマイチな点など、より具体的な部分に関してざっくばらんに書いてみたいと思います。

お得感がスゴい出てるサービス

board の機能

board は、見積書・発注書・発注請書・納品書・検収書・請求書(郵送サービスも)・領収書作成 + 周辺業務・経営の効率化と、出来ることが多岐に渡っており、その割に利用料も安めに設定されている(無料プランは無し)ので、ずいぶん欲張りな印象です。

弊社では使う予定は特にないですが、請求書の郵送サービスも 170円/通 と安めに設定されてます。
この辺はやや後発のサービスなので、対抗するために安めにしてるんすかね。どうなんでしょ。

また、プランによる違いも、ユーザー数が一番の違いで機能的な部分ではどのプランでも殆ど変わらないため、会社の規模や成長に合わせて選んだり変更できるのは非常にありがたい部分です。

各プランの料金表

フリーランスとか個人向けの、Personalプランはちょっと制限が有りますが、980円/月 なので、これなら払っても良いかなって思える金額設定になってます。
弊社の場合は、代表と取締役、総務って感じで使ってるので、3ユーザーまでのBasicプランを使ってます。
このプランだと、1,980円/月 になりますが、機能を考えたら安いかなと。

ただ、税理士さんと情報共有するなど、もう1ユーザー追加したい場合はStandardプランになり、3,980円/月 と2,000円上がってしまうのが悩みどころ。
2,980円/月 くらいでStandard と Basic の中間的なプランが欲しい!!

Web制作会社と相性が良い設計

board は、受託ビジネスに最適化して作られており、Web制作会社の場合、自社サービス以外は基本的に受託開発になると思うので、非常に相性が良いです。

すべては案件登録から

一番の特徴とも言えるのが、見積書や請求書などの「書類を作成する」と言う考えではなく、すべて「案件を登録する」ところから始まる点です。
この「書類を作るには案件を登録する」って部分を知らずに試してみたので、最初は「ん?」ってなってました。
ただ最初にこの部分さえ理解すれば、案件単位(1つの見積書単位)で必要な書類がすべて管理出来るのでとても便利です。

案件登録のカンタンな流れ

詳しい流れは公式サイトのヘルプ(boardの基本的なフロー(見積作成・捺印申請・請求処理・売上分析) - ヘルプセンター - board)にしっかり書いてあるのでそちらを読んでいただくとして、ざっくりとした流れだと次のような感じになってます。

顧客と担当者は登録済みとして、何はともあれ「案件登録」をします。
この時に、案件名(hogehogeサイトリニューアルとか)や支払条件(月末締め翌月末払いとか)などの必要な情報を入力します。

案件登録画面で必要事項を記載

必要な情報を入力したら「登録して明細入力へ」ボタンをクリック。

登録して明細入力へ

すると、ここで初めて見積書の作成画面になりますので、具体的な見積項目やらを入力して「保存」すればOKって感じです。

摘要やら金額を入れて「保存」すると他の書類も一気に反映

見積書を保存すると、発注書、納品書、請求書、領収書など他の書類も同時に作成されます。

なので、見積書は作成せずに請求書だけ作成したい場合などでも必ず案件登録から行う必要が有ります。
これが単純に書類だけ作成するサービスって認識だと、逆に違和感を覚える部分な気もしました。
と言うかボクは最初に MakeLeaps をちょっと使ってたので、違和感というか使いにくいような気がした部分ですが、今はすっかり慣れたので特に違和感なく使えてます。

この一連の流れが、Web制作会社の見積書~請求書発行までの流れと相性が良い部分だと思います。

グラフで見れる売上予測

ボクが導入を決めた一番のポイントが、売上分析です。
毎月の売上集計や顧客別集計、案件区分別集計などをグラフで表示してくれます。

売上集計

売上集計画面のキャプチャ

売上集計は、自社情報設定の会計年度開始月で設定した月から1年間の売上予測が月単位の棒グラフで確認できます。
半年とか先まで案件が入ってるってことはあんまり無いとは思いますが、毎月どんくらい売上が立つのかボケーっと見るのに丁度いい感じです!

顧客別集計

顧客別集計画面のキャプチャ

顧客別集計は、顧客別に円グラフで表示してくれるので、どの顧客が何%くらい占めてるのかをほえーっと見るのに丁度いい感じです!
あのクライアントさんにはすごいお世話になってるんやなー!とか分かります。

案件区分別集計

案件区分別集計画面のキャプチャ

案件区分別に円グラフで表示してくれます。
案件区分ってのは自由に設定できるので、弊社の場合は「サイト制作一式」「デザイン」「コーディング」みたいな感じで設定してます。
弊社の場合は、コーディングのみが大半を占めてるんだなぁってのが、へ~って感じで分かります!

その他

タグ別集計ってのも有りますが、あんまり使ってないので割愛。

開発ロードマップ - boardを見てると、担当者別集計なども実装予定してるので、営業成績を確認するのにも使っていけそうです。
こうやって今後の開発予定がロードマップとして公開されているのも嬉しいですね。

他には、キャッシュフロー予測や、日別入手金予定表など、ちょっと便利な機能も有ります。

開発が活発な感じがする

開発ロードマップを公開しているのもそうですが、更新履歴を見ていても、かなりのペースで開発している印象を受けました。
ユーザーの意見も積極的に取り入れて、どんどん進化している感じがしてとても好感が持てました。
(実際、要望は結構取り入れてくれるみたいです)

最近では、見積書の履歴管理やバージョン管理機能が実装されました。
見積書はちょこちょこ修正するのですごいありがたいけど、バージョン管理は有料アドオン扱い!!
月額540円は悩ましい!

そんな悩みもありつつも、やはり開発が止まってる印象を受けると、サービス終了が過ぎってしまうので、開発してるぞ感が出てるのは安心できます。

イマイチなところ

他にも良いところはたくさん有りますが、機能紹介をひたすらしててもアレなので、ここからはイマイチだなーって思ってる部分を上げていきたいと思います。
気に入ってるからこそ、気になる部分が出てくるということで。

ファイルアップロードが分かりにくい

Basicプラン以上だと、案件単位でPDFとかのファイルをアップロードして保管することが可能なんですが、これがどこからアップロード出来るかが非常に分かりにくいです。

案件登録画面や案件の編集画面に有ると思いきや、下記の案件一覧画面にしか無いんです。

ファイルアップは、一覧画面のクリップアイコンのみ

案件一覧画面にはクリップのアイコンが有るんですが、添付の有無を示しているだけでアップロードは編集画面かな?と思ってしまうユーザーが多い気がする。
一覧からアップロード出来るのも良いのですが、編集画面からもアップロード出来るようにして欲しいところ。

送付状の融通が利かない

board には送付状を作成する機能も有るんですが、「敬具」とかの結語は右寄せしたいじゃないですか?
でも、右寄せが出来ないのでちまちまとスペースで調整する必要が有ります。
また、一番最後に「以上」って入れたいと思っても、その部分を編集することが出来ないので、締りの悪い送付状になってしまいます。
あと、備考欄が有るんですが、送付状に備考欄ってあんまり必要ない気がするから備考が空の場合は備考って見出し自体非表示にできたりするとありがたいなーと思っています。

請求書とかだと送付状すら付けないケースも多いですが、送付状を付ける時くらいはある程度ちゃんとしたいと思っているので、細かい部分では有りますが改善されることを祈ってます。
ちなみにこの件は要望として送ったけど、「初めて言われた要望なので他の方からの要望を踏まえて検討」って返事が有りました。なので期待薄...これ読んで board 使ってみようかなって思った方はぜひ同じ要望を!!

書類編集時の入力欄が不便

摘要や数量、単位、単価、金額などの入力欄の使い勝手が悪いです。
上の行をコピーしたり、Excel のセルの右下をマウスでドラッグすると一気に複製みたいな事ができません。
また、キーボードで上下左右に移動とかも出来ないので、Tabキーで移動くらいしか有りません。

メールのToとCCに名前とかが入れられない

苗字 名前 <hoge@example.com>, 苗字 名前 <hogehoge@example.com>
みたいに入力してもエラーになるのが地味に不便。

案件Noと発注Noが連番のみ

連番の開始番号は設定できますが、もう少し細かな指定が出来ると良いなぁと思ってます。
例えば、
201607-01、201607-02、201607-03...みたいな感じで、最初に年月が入ってその後連番になる。
とか、
顧客毎にアルファベット1~3文字程度を登録するとそれが接頭辞として付与されるみたいな。
ラテールなら、L-0001、L-0002...みたいなイメージ。

これも細かい部分と言えば細かい部分ですが、もっとかゆい所に手が届く感じだと嬉しいなぁと思います。

と言うわけで

色々書いてきましたが、全体としてはとても満足しています。
開発も盛んなので、今後益々便利に進化していくのを期待しております。

実際、現在とちょっと未来の売上が把握しやすくなったのはメリットが非常に大きいので、Web制作やってる会社やフリーランスの方には特にオススメできるサービスです。

今回やけに board を推してるのは、他の類似サービスと比べて知名度が低い印象が有り、ユーザーが増えないとサービス終了しちゃう気がするのと、ブログネタとして丁度いい感じだったってのも有りますが、普通に良いサービスだと思うので気になった方は是非使ってみてください!

ちょっとした注意事項
ここに書かれてる内容は、2016年7月14日現在の情報を元にしているので、時が経つにつれ仕様や料金が変わる可能性もございます。